投薬について

解説でわかる長時間透析

投薬について

更新日
-
追加日
2021.08.01

長時間透析+自由食の透析治療を行っている透析者460名中、94名(20.4%)の透析者は、代表的な経口薬である降圧薬・リン吸収薬・高K血症治療薬(カリウム交換樹脂)・ビタミンD3薬を全面的に中止することができました。残りの366名(79.6%)は薬を使用しているものの、一部の使用に留めている透析者もいらっしゃいます(※2017年8月の1ヵ月間での調査結果)。

図1:代表的な経口薬の使用率(2017年8月の1ヶ月間での調査結果)図1:代表的な経口薬の使用率(2017年8月の1ヶ月間での調査結果)

【降圧薬の使用を中止、もしくは減量させることができる理由】

食事制限により痩せてしまった体では、リンやカリウムなどを蓄えることのできる許容量が減ってしまい、結果として、リン吸着剤やD受容体作動薬(VDRA)が必要な状態に陥ります。自由食により健康時の栄養状態まで回復することで、減少してしまった「体が本来持っている許容量」を取り戻すことができるため、投薬の必要性を減らすことができると考えております。

全国透析患者平均と比較した 長時間透析者のVDRA摂取量
図2:全国透析患者平均と比較した 長時間透析者のVDRA摂取量


図3:全国透析患者平均と比較した 長時間透析者のリン吸着剤使用量

※具体的な尿毒素の種類についてやメカニズムの解明のため、名古屋大学の研究室とともに調査・研究を行っております。

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治療効果を裏付ける情報

※内容はすべて実例に基づいておりますが、実感には個人差があります。

透析とは、大切な「治療法」であり、
透析者が付き合い続けなければならない「生活の一部」でもあります。
「透析を選ぶ」ことは「生き方を選ぶ」ことに繋がります。
長時間透析情報館は、透析者ひとりひとりの人生に最適な選択肢が選ばれることを願っています。