透析者の高血圧の原因は、塩分ではない

解説でわかる長時間透析

透析者の高血圧の原因は、塩分ではない

更新日
-
追加日
2021.08.01

一般的に、透析患者の高血圧の有効な治療法として「塩分と水分の制限」が提唱されていますが、透析者の大多数は降圧薬を必要としているのが現状です。その矛盾点から過去の論文を検証し、高血圧の主たる原因は、透析時間の大幅な延長により除かれる「尿毒素」だという説にたどり着きました。

図1図1

長時間透析を行っている、かもめクリニックにおいても、食塩摂取量と血圧(MAP)の関係性について調査を行いました。図2は、その結果をまとめたグラフです。このグラフのとおり、長時間透析を行っていれば、食塩摂取量が増えても血圧(MAP)が悪化することはない、つまり高血圧の原因は塩分以外に考えられる。透析者の高血圧は、尿毒素や栄養障害による痩せが引き起こすという可能性が強まりました。

※具体的な尿毒素の種類についてやメカニズムの発見などのため、名古屋大学の研究室とともに調査・研究を行っております。


長時間透析者のMAPと食塩摂取量 および降圧薬服用錠数

KEYWORD

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治療効果を裏付ける情報

※内容はすべて実例に基づいておりますが、実感には個人差があります。

透析とは、大切な「治療法」であり、
透析者が付き合い続けなければならない「生活の一部」でもあります。
「透析を選ぶ」ことは「生き方を選ぶ」ことに繋がります。
長時間透析情報館は、透析者ひとりひとりの人生に最適な選択肢が選ばれることを願っています。